関節の運動方向に関わる専門用語

踊る理学療法士です!

今回は「運動学の専門用語」について説明していきます♪

運動方向についての専門用語が分かると,運動に関する講義や書面の内容が理解出来やすくなりますし,
また,運動方向に関する専門用語を知ろうとすることで,「関節の運動をしっかりイメージできる」ようになります.
そして,関節の運動をしっかりイメージできるようになることで,関節に負担のない正しい動きにつながりますね.

慣れてしまえば簡単ですので,しっかり覚えていきましょう!

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基本姿勢

運動方向を理解する前に,まず基本となる姿勢をイメージしましょう.

つま先と踵をくっつけた姿勢(6番ポジション)で,腕は体の横に真っ直ぐ下ろします.この状態で両手の平を正面に向けた姿勢を基本姿勢とします.

医療用語では,この姿勢のことを「解剖学的基本肢位(かいぼうがくてききほんしい)」と言います.

この基本姿勢からの関節の動きをイメージしながら専門用語を覚えていきましょう.

屈曲(くっきょく)

基本姿勢から  概ね  関節を曲げる方向の運動を「屈曲」と言います.

例外として、足関節は「足を伸ばす」とよく言われている運動方向を「屈曲」と言います.

赤ちゃんがお腹の中で縮こまってまん丸くなっている姿勢をイメージすると覚えやすいかもしれないです。(この姿勢の時,ほとんどの関節は「屈曲」している状態になっていると思います.)

体を矢状面(横)から見た時に確認しやすい運動方向です.

(別の呼び方として,手関節の屈曲は「掌屈(しょうくつ)」足関節を屈曲は「底屈(ていくつ)」とも言います。)

屈曲できる関節:脊椎(頚・胸・腰椎),上肢(肩・肘・手・手指),下肢(股・膝・足・足指)

伸展(しんてん)

基本姿勢から  概ね  関節を 伸ばす方向の運動を「伸展」と言います.

例外として、足関節は「足を曲げる」とよく言われている運動方向を「伸展」と言います.

これも体を矢状面(横)から見た時に確認しやすい運動方向です.

(別の呼び方として,手関節・足関節の伸展は,共に「背屈(はいくつ)」とも言います.)

伸展できる関節:脊椎(頚・胸・腰椎),上肢(肩・肘・手・手指),下肢(股・膝・足・足指)

内転(ないてん)

体を前額面(正面)から見た時に関節を内側に動かすことです.

股関節と肩関節:大の字の姿勢から,先ほどの基本姿勢になるように内側に動かす運動を「内転」といいます.

内転できる関節:肩,手指(中手指節関節),股,足,足指

外転(がいてん)

体を前額面(正面)から見た時に関節を外側に動かすことです.

股関節と肩関節:先ほどの基本姿勢から,大の字の姿勢になるように外側に動かす運動を「外転」といいます.

外転できる関節:肩,手指(中手指節関節),股,足,足指

内旋(ないせん)

股関節における内旋は,大腿骨を内股方向に回す運動です.

肩関節では腕を内側に回す運動です。

股関節の内旋運動はクラッシックバレエではほぼ意識されませんが,モダンダンスやコンテンポラリーでは使われることも多い運動方向です.

肘関節や肩関節の内旋運動はクラッシックバレエでも必要とされている運動です.

内旋できる関節:肩,股

外旋(がいせん)

股関節においては大腿骨を外側に回す運動方向.つまりターンアウトの運動になります.

肩関節においては上腕骨を外側に回す運動方向です.

ちなみに・・・

アンオーの姿勢をとるには,肩関節の外転運動だけではなく,肩関節の外旋運動も必要になります.(肩関節を90度以上外転する時には肩関節の外旋運動が伴います.)

また,股関節の外転運動(例えばアラセゴンにバットマンする場合),股関節の外転運動に伴い,股関節外旋運動が必要になります.

この「外旋運動」はバレエの中で特に大事な運動方向です.

外旋できる関節:肩,股

 

今回は,運動方法を表す専門用語の主要な部分だけを説明していきました.

これらを理解できると,運動のイメージがつきやすくなりますので,少しずつ覚えていきましょう♪

 

コメント

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